学校・セミナーや専門書などで勉強した内容(解剖学・生理学・運動学)は確かに大切です。
また、資格取るために一定以上の勉強やマナー、志を持っているという点においても理学療法士はとても資質の高い職種の集団だと言えると思います。
本当に尊い思いで現場で働いている素晴らしい人々を沢山知っています。
現場にでて1年目の人でも、さんざん訓練を積んできた僕以上に触診の感覚が鋭く才能ある人も多く見てきました。
しかし専門的知識・技術だけでは悲しいかな
僕のように結果の伴わない【物をよく知っている難しい人】になりがちです。
僕はセミナーに出たり、理学療法士以外の人々と会う中で下記のような比較をしてきました。
- 臨床で結果の出せる人 と 出せない人
- 関わりたくなる人 と 関わりたくなくなる人
- 社会的に成功している人 と 報われない思いをしている人
- 裕福な人 と 貧乏な人
- 幸せそうな人 と 不幸そうな人
自分は圧倒的に右側の人間でしたので、
一体何があれば左側の人間になれるのか?を観るようにしていました。
その中で決定的に自分に足りていないものを発見しました。
それは【感性】という能力です。
・身体感覚
・意志を感じる・伝える
・距離感や間
・一体感
・統一体
と言葉が難しいとは思いますが、
感覚的だけど本来は誰しもが持っているモノです。
仕事で相手にするのは機械や筋肉や関節の塊ではありません。
生きていて、常に変化し続けていて、様々な経験を積んでこられた人間です。
相手の状況を観るためには、
姿勢や筋肉・関節の状態、疾患名、バイタルサイン、様々な運動理論だけではまるで足りないのです。
相手を深く観るために必要なのはまず【感性】です。
でも現状その能力を伸ばしてくれる場所は僕の知る限りほとんど存在しません。
その結果、せっかくとても恵まれた資質を持っている理学療法士の多くが活躍し難い状況になっていると感じます。
この【感性】を磨き、
専門的な知識・技術と組み合わせることで、
今よりももっともっと結果を出し、求められる人になれる!と感じています。
それはセラピストとしての活躍はもちろん、保険外での活動にも繋がってきます。
実際に僕は
病院勤務の理学療法士として
その病院でのコンサルタントとして、
講座の講師として、
保険外セッションを行うスタジオのオーナーとして
活動し、報酬を得ています。
僕は真面目に努力しているのに報われない理学療法士に対して、
この【感性】と専門的内容とを組み合わせることが一番の使命だと考えています。
理学療法士という国家資格を取ることのできる知能と態度と志のある人間が、
「自分は出来ない人間だ」というマイナス感情に苛まれ続け、
お金と時間を浪費続けることはとても大きな損失です。
本当はもっと持っている潜在能力を引き出せるのに。
その潜在能力を発揮できないのは、
知識・技術が足りないのではありません。
その「出来ない」要素を見つけ出し、稽古をしていけば必ず能力は開花します。
自分が納得できる知識・技術も大切ですが、
他者との関わりや、複雑な社会の中では通用しない状況が出てきてしまいます。
机の上では決して出来ない、人と人との間で揉まれ【感性】が磨かれるような生きた稽古を積んでみませんか?